漆黒のヴィランズ メインクエスト感想③

この記事には漆黒のヴィランズのメインクエストのネタバレを含みます。閲覧の際は十分にご注意ください。

今回は序盤アム・アレーン(アリゼー編)終了あたりまで。
SS内のヒカセンは入れ替わり立ち代わりのややこしいスタイルです、あしからず!

【前回までの感想】
その1 その2

 

 

 


まずはアリゼーを追ってやってきましたアム・アレーン。

土地の人の(古い?)言葉で「アム=偉大な」「アレーン=大地」。
昔はナバスアレンという王国があったけれども、光の氾濫に飲み込まれて滅びてしまったそう。

雰囲気としてはザナラーン地方、特に南の方に似ていますね。
今では荒涼とした砂漠地帯が広がるばかりですが、在りし日のナバスアレン王国はウルダハのように栄えていたのでしょうか。

第一世界で最初にたどり着いたのが整った街並みと緑が随所に活かされたクリスタリウムだったから、なおさらアム・アレーンが殺伐として見えてしまう。

 

そんな荒れ果てた大地に今も暮らし、集う人々がいるようです。

「捨てるものを拾う街、モルド・スーク」は掘り出し物を求める商人たちが集い、いつでも大賑わい。

「この世界にあるもので、いらないものなんて、ないネ!」とは、このスーク(市場)を仕切るモルド族(=コボルド族)の族長、ゲーンゲンの言葉。

クリスタリウムに到着した時も思ったことですが、第一世界ってもっとこう、滅びの危機に瀕して、誰もが明日に希望を持てず鬱々と暮らしている世界なのかなって思ってたんですよ。

でも実際にこうして第一世界の人々と接してみると、過酷な環境下でも日々逞しく生きている人々が多いというのが第一印象。
むしろ過酷な環境だからこそ、したたかでないと生きていけないのかしら?

 

それにしてもまさか、兜をキャストオフしたコボルド(モルド)族に会える日が来るとは思わなかったw

なんとまあつぶらでラブリーな瞳をしていたのね、君たち。
もしかしていつの日かマスクを脱いだゴブリン族に会える日も来るのか…!?

 

モルド・スークの人々と信頼関係を結ぶために重要なのが「初買い」なる儀式。
要するに「何でも良いから市場でひとつ商品を買う」ことなわけですが、儀式のためにわざわざ水晶公がお小遣いを用意してくれていたようです。

しかもそれがフッブート金貨なるレア金貨だった為にさあ大変。
市場中の商人が光の戦士に詰め掛けてきます。
いやほんと、第一世界の住民、逞しいなあ……w

というか何かひとつ買えばOKな儀式にレア金貨って、水晶公、過保護か。

 

 

旅人の身ということもあり食料品をひとつ買ってみることになるわけですが、これまたキワドイ品ばかり。

「ぷりぷりミミズ漬け」とかゲームの中でもご遠慮願いたい……です……w

 

(リザード牽引型?の荷車が可愛らしくてパシャり)

 

アリゼーが滞在する先へ案内してもらう前にカサード(案内役の商人)の仕事を手伝うことに。

手伝いを終えたヒカセンにカサードが「水晶公と同じ出不精かとも思ったが」と言うのですが、水晶公に対して気安い調子なのがちょっと意外でした。

街の人々にとって水晶公は、クリスタルタワーを召喚した大魔導士として尊崇の対象でありつつも、身近で親しみやすい存在ということでしょうか。

 

なかなか出発できずにいるところにアリゼーの滞在先の住人・テスリーンと邂逅。
溌剌としていて、愛らしい女性です。年の頃はアリゼーと同じくらいかな?

どうやらアリゼーから光の戦士という人物についてあれこれアレコレAREKOREと聞かされまくっているらしく、有名人と遭遇したかの如くはしゃがれます。

いやもうアリゼー、どんだけ光の戦士のこと慕ってるのかわいい

 

 

(コホン)

アリゼーが用心棒として滞在している場所は「旅立ちの宿」
どことなくリトル・アラミゴを彷彿とさせるこの場所で、テスリーンは「世話人」をしているそうです。

旅立ちの宿には病人らしき人々が多く、世話人と呼ばれる人々が彼らの面倒を診ている、ということはすぐに察しがつきますが、はて、何の病?

肝心のアリゼーはちょうど見回りにでているらしく、彼女を探して宿周辺を探索していると、罪喰いを追うアリゼーを発見。

 

塔から勢いよく飛び降りるアリゼー。

 

まさか光の戦士に気を取られて着地失敗からの足グギッ→ヒカセンが救出する展開とかじゃないよね!?

 

と、しょうもない想像が脳裏を駆け巡りましたが、さすがにそんなドジっ娘展開はありませんでしたw

 

アリゼーにしてみたら実に1年ぶりの再会です。
待たせてごめんよ!

漆黒のヴィランズ発表前は、「次の拡張パッチあたりでアルフィノとアリゼーも成長期を迎えて背が伸び始めるのでは?」なんて思ってちょっぴり楽しみにしていたのですが、蓋を開けてみたらまったくそんなことはありませんでしたw

どれほど時間が経とうとも、第一世界にあるのは魂だけだから、身体的には成長しないのかな?
第一世界から無事に原初世界に戻れたら、肉体年齢はそのままで経験だけ+αできるって、お得感ある。

(無事に帰れたらという大前提だけど)

 

アリゼーとの情報交換で、罪喰いの正体は光の氾濫に飲まれて異形の怪物になり果ててしまった「誰か」であること、そして「旅立ちの宿」は罪喰いになりかけている人々が捨てられていく場所であることが分かります。

そうして捨てられた人々が最後の時を迎えるまでせめてもの看病をしているのがテスリーンたち世話人

旅立ちの宿、なんて無常なネーミングなんだ……!

 

罪喰いの正体が第一世界の住人(生物)であることには、ヴォイド(第13世界)の例もあってそこまで衝撃はなく。
妖異の正体にも、テンパード化した人が異形の姿になってしまう理由にもこれで得心。

クリスタルタワーのストーリーで闇の世界に飛び込んだネロさンが(受けた傷から体内エーテルが闇属性に偏って?)ヤベェ姿になってましたが、罪喰い化から鑑みるに、ネロさンも危うく妖異になっていたかもしれない、という感じでしょうか。

同じ異形の存在でも、闇属性に偏って妖異化したヴォイドの連中は、あれはあれでけっこう楽しそうに生きてたりするので、光属性に偏った罪喰いたちにはそういうの……ないのだろうか……(曖昧)。

 

ところでアリゼーとウリエンジェの関係性っていいよね。

独立独歩の心が強いアリゼーがウリエンジェに寄せる信頼感というか、あの寡黙かつ口を開けば謎詩を紡ぐウリエンジェの性格をしっかり分かってあげてるところとか。暁の他の誰との関係性とも違って微笑ましい。

 

固形化した光の氾濫跡って寒天ゼリーみたいでおいしそう。
(なおゼリーの向こうは無の大地で生物は生きていけない模様)

 

 

通常の環境下なら、一時的に体のエーテルバランスを崩しても、自然と整っていくはず。
でも第一世界のように一定の属性(光)に偏った環境下ではそれも叶わない。
旅立ちの宿にいる患者たちは、いずれ全員が罪喰い化してしまう。

だから完全に罪喰い化する前に、世話人たちが患者の好物(だったもの)に毒を混ぜて命を断つ。

テスリーンに頼まれて買ってきたネクタリンも、罪喰い化が深刻なハルリクという少年に食べさせるためのものでした。

 

テスリーンや旅立ちの宿にいるNPCのはなしを聞くと、世話人として宿に残った人の中には、もともと罪喰いになりかけた身内を連れてきてそのまま残った、という人も少なくない様子。

 

「ここは捨てられたり、別れたり、そういうことばっかりの場所だから」

 

症状の進行を止められない、せめて穏やかに息を引き取ってほしい、そしてその為には相手の命を断つしか方法がない。

無の世界と隣り合わせの世界の最果てで、救われないと分かっていても患者たちの面倒を診て、看取って、その繰り返し。

あまりのやるせなさに無力感や憤り、悔しさも抱くことも多いだろうに、それでも慈しみの心と笑顔を忘れないテスリーン。
強いなあ……。本当に強い。素敵な女性だ。

 

テスリーンから闇の戦士の伝承を聞いたり、和やかなひと時……と思っていたら、患者たちの様子が怪しい。

なにかが「来る」とみな一様に空を見上げます。

 

「ハルリクがいない」

わずかに目を離した隙に行方を眩ませてしまったハルリクにテスリーンたちは慌てます。
ところで名も無き世話人のアウラお姉さん超かわいい(それどころじゃない)。

 

 

手分けして方々を探し、アリゼーと共にやっと発見したハルリクは罪喰いと対峙していました。
恐れも喜びも、一片の感情も見せず罪食いを見上げるハルリクの顔は、石膏のように白くて既に罪喰いのよう。

まだほんの少年だとかそういう事情は一切考慮してもらえなさそうな雰囲気。
そんな殺生な、この世界に慈悲はないんですか!というか海外展開してるゲームで年端もいかない子どもが犠牲になるってOKなんですか!? なんか規約に引っかかるんじゃないですか! 間に合え光の戦士とアリゼー!

と、メタな思いも抱きつつドキドキの展開に手に汗握ってコントローラーを握っていると、

 

テスリーンきたー!!

まさかの剣さばき!
さすが過酷な環境下で日々暮らしてるだけあって戦闘能力もあった!ヒュー!かっこいい!

さあ後は我々に任せてハルリクと逃げt

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっえっ。

 

 

いやちょっとまっt

 

 

「この世界にあるもので、いらないものなんてないのよ」

 

 

お、おお……テスリーン……こんな時にまで笑っているなんて……

 

 

いやいや

 

 

 

 

 

いやいやいや。

待って待って、まだ序盤も序盤ですよ。

なんでいきなりこんなつらい展開……!?

 

 

 

 

 

つらいつらいつらい。

もう見るに耐えない。やめてあげてテスリーンになんの罪が。
絵面もグロいしプレイ時間は深夜だしそれなのに「あっこれ絶対事件屋の変顔で培われたテクニック生きてる」とか一瞬脳裏に浮かぶし。

 

 

 

 

音もグロいし。

 

 

 

おおおおおおおおお???

砂漠に咲いた一輪の花と言っても過言ではないテスリーンが……テスリーンが……異形の怪物に……

 

 

 

 

え、なに?

もしかして漆黒のヴィランズってずっとこの鬱い展開でいくの?

 

なんていうかもう、もう既に漆黒のヴィランズ

 

 

 

 

漆黒のヴィランズつらくない? つらい。
まだプレイ開始して数時間とかなんですがしょっぱなからつらくない?
第一世界を取り巻く環境悲惨すぎない?

 

 

そりゃアリゼーも泣き崩れますわ……。

 

 

と、序盤から心を抉る凄惨な展開に、プレイ当時は上記のように碌な言葉も出てこないほど衝撃を受けました……w

これでもかというほど第一世界の悲惨な現実をぶつけられ、親しくなった人物はあっさり怪物に造り変えられる絶望感。

もともとグロ描写があまり得意ではないのと、テスリーン罪喰い化のシーン前からどん詰まりした世界の現状に鬱屈とした気分になっていたところにコレですもん……。

 

「今日はもうゲームやめようかな……」とあまりのショックにログアウトしかけましたが(既に深夜)、同時に漆黒のヴィランズという物語にのめり込んだ瞬間でもありました。

 

いやもう、絶対なんとかして救わないとね、第一世界……。

 

 

ハルリクはなんとか連れ戻せたものの、テスリーンの訃報は世話人たちに相当応えた様子。
いかにテスリーンが旅立ちの宿の人々に慕われていたかを実感すると同時に、もう彼女は戻らないという事実が胸に痛い。

それにしてもアリゼー、ガ・ブにしろ蒼天秘話の少女しろ、つらい別れを背負い込みすぎじゃないですか……。

 

そりゃアリゼーも泣きますわ(二度目)。

 

あれだけのことがあったのに、「戦ってこの世界を変える」という志を失わないアリゼー。
FF14界の女性陣は全員鋼メンタル持ちと言ってもおかしくないくらい強靭な心を持った女性が多いですが、だからこそ滅多になく涙を流すアリゼーが気の毒で。

蒼天のイシュガルドが実装された当初は、新生→蒼天時の衝撃展開もあって「最後はペンペン草一本残らない勢いで登場人物総退場になるのでは??」と思ったものでしたが(実際は大外れでしたが)、漆黒のヴィランズの物語に決着がつく時には全員無事に生き残っているのだろうか……。

そう思いながらアリゼー編終了!
次回はコルシア島にいるアルフィノ編!